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生物資源科学部では、多くの大学とは異なり3年前期から卒論に取り組みます。卒論に取り組みながら一部の専門科目の講義を履修することになります。研究室での研究活動という究極的なアクティブラーニングを行いながら、座学で専門科目を受けることにより、専門科目についての理解も深まり取り組んでいる研究について理解も深まります。
本連載では、研究室の学生に研究にかかわる専門科目について語っていただきます。
第2回目は山下研究室3年生の油井詩帆さん、川村美裕さん、樋口未来乃さん、阿部研究室3年生の岡本明子さんに3年生前期(第1クオーター)開講の専門科目である「発生?生殖科学」(担当 山下准教授、阿部靖之准教授)について語っていただきました。
山下研究室
私達は,将来,生殖補助医療に関わる仕事に就きたいと思い,「発生?生殖科学」を受講しました。
「発生?生殖科学」では,生殖巣の分化や性決定,その構造や,精巣および卵巣において精子および卵子が形成されるまでの過程,受精のメカニズムについて学ぶことができます。
雄の生殖科学では,精子の形成?運動?キャパシテーション、雌の生殖科学では、卵子の成熟?排卵について詳しく学ぶことができます。
特に精子や卵子に関しては,最新の知見も取り入れた講義になっており,科学的に高度な内容ではありましたが,担当した山下先生の分かりやすい講義でとても興味深く拝聴しました。
「発生?生殖科学」では動物における受精卵から個体ができるまでの発生に関する内容から,生殖科学の基礎的から最先端の内容まで幅広く学べ,ヒトの不妊治療などに利用される動物発生工学に関連する話題を正確に理解したり,私達の研究室で行っている生殖分野の研究に必要な基礎的な知識を身に付けることができます。(油井詩帆?川村美裕?樋口未来乃)
山下准教授の講義スライドの卵子の写真.このような写真などを使用してわかりやすく解説していただいてます。
阿部研究室
この「発生?生殖科学」という講義では、生殖器の構造と機能や、卵子や精子の形成?成熟、受精から着床までの過程を山下先生から、胚の着床から胎児への発生?出産までの過程や、奇形児などの発生異常、出生前診断などの胎児の先天的異常の早期発見方法について阿部先生から学ぶことができます。
研究室配属の決まる3年生で受講することのできる講義ということもあり、講義内容は専門的なものとなっていて、基礎を押さえておかなければ内容を理解することに苦労をすることもあるかと思います。しかし、だからこそ基礎では「何故こうなるのか」と感じていた疑問が解消されることが多く、この分野について興味を持っている方であれば楽しみながら講義を受けることができると思います。
また、私は所属する阿部研究室でマウスやウシの卵子の採取やそれに伴うピペット操作、胚の培養?保存などの技術を学んでいます。
そのため「発生?生殖科学」の講義と並行して研究を行うことで、自分の研究対象である胚はどの様に形成され、どの様に発生していくのかなど、理解が深まりました。さらに、「理解する楽しさ」を感じることでより研究に対して熱意をもって打ち込むことが可能になったため、この講義を受講することができ非常に良かったと感じました。(岡本明子)
阿部研での3年生実験の様子 【生命環境学科】応用生命科学実験の紹介(5) - 県立広島大学 (pu-hiroshima.ac.jp)
他の研究室でも同様に3年生で研究室の基礎的な実験を行っています。ここから本格的な卒業研究に入っていきます。
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