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第3回は,広島修道大学の金原達夫教授による「ビジネスモデルと研究開発のケース学習 」というテーマで,競争優位及び能力構築について考えました。
競争戦略については,ポーターのポジショニングに代表される市場での競争優位に関する議論と,競争優位を獲得する能力構築に関する議論が行われています。本講義ではビジネスモデルのケースとR&D(研究開発)に関するケースを用いて,R&D優先かマーケティング優先かについて立場ごとに分かれ,グループディスカッションと発表を行いました。
講師 | 講義風景 |
グループディスカッション | 発表風景 |
第4回は,相模女子大学の金森剛教授による「マーケティング?サイエンスの新潮流」というテーマで講義が行われました。
企業の永続的競争優位を築くためにはブランド化が必要です。ブランド価値には量と質があり,ブランド価値向上のためには認知率と知覚品質を向上させなければなりません。しかし後発企業が大規模な広告投資を行い、革新的な品質改良を行えば,競争優位は崩れます。本講義では近年注目されている顧客の「参加」による「価値共創」という概念を取り上げ,それらがいかにして永続的競争優位を築けるのか,消費者の態度モデルの定量的分析から検討しました。
講師 | 講義風景 |
講義風景2 | 講義風景3 |
2日目受講後のアンケートの中から,受講者の声を紹介します。
第3回について,「具体的な事例を用いた戦略的特徴の比較など,非常にわかりやすかった。」,「講義のわかりやすさに加え,グループディスカッションが有意義で理解が深まった。」,「身近な話での活力あるディスカッションはとても役立った。」など,講義で企業の経営戦略について知識を得るとともに,グループディスカッションで実際の企業の経験?現場を読み取れて貴重な機会だったという意見が多かったです。
また,学生からは「様々な世代の方と討論できて,非常に有意義だった。」,「グループ討論では社会人の方々が丁寧に教えて下さった。私も将来,あんな社会人になりたいと思った。」との感想もあり,社会人受講生に刺激を受けた学生受講生の今後の意欲を感じました。
第4回については,「金森教授の主観的な意見?研究内容を聞くことができたのがとても良かった。」,「分析対象に具体的な企業名が挙げられていて理解しやすかった。」,「共分散構造分析とテキストマイニングの手法が非常に興味深く,勉強になった。」といった,企業が永続的価値を保つためのブランド化について,講師による分析結果も踏まえた説明が新鮮で興味深かったという意見が多くみられました。
特に,講義で取り上げられた分析手法について,学生からは「分析手法を卒業論文で使用してみたい。」との感想や,社会人からは「自社を客観視するための分析手法として実践したい。」との感想がありました。
次回は,10月26日(土)の様子を紹介する予定です。