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本記事では,澳门永利皇宫_亚博足彩app_中国体彩网4年度第3クォーターから始まっているAIシステム開発プロジェクト演習の第5週~第8週に実施された授業内容についてご紹介します。
第5−6週「能動騒音制御(ANC: Active noise control)システム演習」(担当:肖業貴)
本演習では、まず、ANCの基礎として基本原理、システム構成、性能評価指標等を詳述しました。特に対策騒音の特性により選ばれる典型的ANCシステムとして、広帯域ANCシステムと狭帯域ANCシステムを例に取り上げ、システム構成や特徴を紹介しました。次に、広帯域ANCシステムについてシミュレーションを行いました。1次経路と2次経路にFIRフィルタを当て、参照騒音として白色雑音や有色雑音を合成して使用しました。MATLABプログラミングによりシミュレーター(プログラム)を開発し、シミュレーションを実行しました。参照騒音、2次音源、残音信号をスピーカーで再生し、ANCの性能を確認しながら性能に影響する要素について考察しました。結果として、ANCの基礎理論について理解し、シミュレーションによりANC技術への理解を深める目的を概ね達成しました。
図:演習においてシミュレーションした広帯域ANCシステムのブロック図等
第7−8週「モデルベース開発プロセス体験」(担当:韓虎剛)
本演習は,ball-and-beamシステムを対象に,モデルベース開発のプロセスを体験しました。まず,ball-and-beamシステムのダイナミックスを表す微分方程式(非線形)を導き,その振る舞いをMATLABで確認しました。次に,ball-and-beamシステムの制御器を設計するために必要となる線形モデルのモデリング手法を紹介し,対象システムのT-Sファジィモデルを作成しました。また,そのT-Sファジィモデルをベースに,制御器を設計しました。そして,システムの安定性条件を線形行列不等式(LMIs)にまとめ,それをMATLABのRobust Control Toolboxで解き,制御器における関連パラメータを決定しました。最後に,制御器のパフォーマンスをMATLABを用いてシミュレーションによる検証を行いました。
講義の様子