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県立広島大学では,学生?教職員の海外における事故発生に際して,大学として円滑に対応し,被害を最小限に食い止め,事態の早期収集を図ることを目的とし,JCSOS(特定非営利活動法人海外留学生安全対策協議会)のプログラムに基づき,事故対応に係る訓練「危機管理シミュレーション」を実施しました。
当日は,広島キャンパス(広島市南区)を会場とし,事故対応に関わる職員32名が参加しました。
また,この「危機管理シミュレーション」は広島県内で初めて開催されたもので,県内他大学(広島国際大学,広島修道大学,広島女学院大学,広島文化学園大学?広島文化学園短期大学,福山大学)の関係者にも参加者及び見学者として,9名ご参加いただきました。
<実施内容>
本学主催の短期語学研修プログラム(英国)に参加中の学生4名が,週末のアクティビティのため,ロンドンに滞在中,武装犯による立てこもり事件に巻き込まれたとの想定でスタート。参加者は,【(1)対策本部 (2)学生?家族担当班 (3)渉外?手配担当班 (4)情報収集?現地派遣担当班 (5)広報?メディア担当班 (6)総務?経理担当班】の6班に分かれ,別室の家族役やマスコミ役,引率教員役と電話でやりとりを行いました。参加者は,刻々と変わる学生の安否情報の確認,家族役やマスコミ役への説明,航空券の手配等の訓練を行いました。
第1部では,JCSOSの専門講師による「事故対策セミナー」を実施し,世界各国で過去に発生した実際の事件やそこで得られた教訓,海外派遣における危機管理のプロセス,リスク評価,テロ?事故?事件への対応策等について詳しい説明を受けました。
第2部は,実際に各担当班【(1)対策本部 (2)学生?家族担当班 (3)渉外?手配担当班 (4)情報収集?現地派遣担当班 (5)広報?メディア担当班 (6)総務?経理担当班 (7)家族役 (8)マスコミ役】に分かれ,JCSOSの専門講師の指導のもと,主に,各担当班が行うべき手続き?対応に基づいて訓練を行いました。
「情報収集?現地派遣担当班」は,主に,現地役の担当者やテレビ映像から現地情報を入手して対策本部へ報告を行いました。また,「学生?家族担当班」や「広報?メディア担当班」は,家族役やマスコミ役への対応及びサポート,家族説明会/記者会見の準備や対応を行いました。
その他,パスポートの緊急発給手続きの流れを体験したりと,参加者は本番さながらの訓練を行いました。