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所属: 県立広島大学保健福祉学部保健福祉学科 職位:教授,副学長,国際交流センター長
学位:医学博士
研究室:県立広島大学三原キャンパス4523室
E-mail:t-tsumori@(@の後にを付けて送信ください)
研究内容:https://researchmap.jp/tsumoritoshiko
経膣分娩?加齢?肥満などによって生じる腹圧性尿失禁の発症予防とその治療法開発に貢献するための基礎的な研究を行っています。尿漏れ防止に重要な役割を果たす骨盤底筋群に的を絞り組織?細胞レベルで解析します。
ラット外尿道括約筋のミオシン重鎖発現,去勢が外尿道括約筋のミオシン重鎖発現に与える影響,経膣分娩モデルラットにおける外尿道括約筋筋線維タイプ構成,肥満ラットにおける骨盤底筋の組織特性,脂肪沈着が外尿道括約筋の細胞内小器官に与える影響
これまでの研究活動では,神経科学領域におけるtract-tracing法を用いた神経回路網の解析(「レプチン?メラノコルチン系摂食回路と迷走神経の連関を形態学的に解析する」基盤(C)代表,2011-2014),精神医学領域における Gunnラット(先天性高ビリルビン血症を発症,統合失調症モデル動物の候補)のミクログリアに関する研究(「治療抵抗性統合失調症におけるグリアーニューロン回路網異常の解明」基盤(B)分担,2015-2018)などに携わってきました。
現在は,主として腹圧性尿失禁に関する骨盤底筋群(特に外尿道括約筋)の組織解析を実験形態学的観点から行っています。関係するテーマでの科研費採択課題:「モデル動物を用いて肥満による骨盤底筋の機能不全機序を形態学的観点から解析する」基盤(C)代表(2020-2022),「経膣分娩と閉経が尿禁制機構に与えるリスクを実験形態学的観点から解析する」基盤C代表(2017-2019)
保健福祉学部?助産学専攻科?大学院(保健福祉学専攻)学生への教育として,解剖学とその関連科目を担当しています。尿漏れ防止機構には骨盤底筋やその支配神経など複雑な身体のメカニズムが関与しています。学生には解剖学の講義を通して,研究で得られた知見をフィードバックすると同時に,特に学部生には卒業研究という形で研究の一旦に関与してもらいます。卒業論文のテーマ例:「肥満モデルラットを用いた外尿道括約筋の形態学的解析」「加齢ラット外尿道括約筋における筋繊維タイプ構成の特徴」「膣拡張処理後のラット外尿道括約筋における再生筋の出現動態」など。
本学着任後のH26年度から,尿禁制機構に関する様々なモデル動物(経膣分娩モデル?閉経モデル?肥満モデルなど)を使用して実験形態学的観点から研究を行っています。研究手法は免疫組織化学?電子顕微鏡法を用いた形態学的解析が中心ですが,解析対象は尿禁制機構に関わる組織のみならず,組織全般にわたって可能です。
採択課題:
基盤(C)17K01523「経膣分娩と閉経が尿禁制機構に与えるリスクを実験形態学的観点から解析する」(2017-2019)
基盤(C)20K11189「モデル動物を用いて肥満による骨盤底筋の機能不全機序を形態学的観点から解析する」(2020-2022)
採択課題による成果:
Sexual and regional differences in myosin heavy chain expression in the rat external urethral sphincter. AnatRec. 300: 2058-2069(2017).
Myosin heavy chain expression in the external urethral sphincter of rats with simulated birth trauma. J Anat Sci Res 1:No1:5 (2018).
特許第5773420号:マタニティドクターコート 2015年07月10日
津森 登志子, 内田 伸恵 国立大学法人島根大学 201503016873888714
特開2012-246584:マタニティドクターコート 2012年12月13日
津森登志子, 内田伸恵 国立大学法人島根大学 201203077768959106 特願 2011-119862
腹圧性尿失禁,骨盤底筋,外尿道括約筋,筋線維タイプ,経膣分娩モデルラット,肥満モデルラット,蛍光免疫組織化学, 免疫電子顕微鏡法