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所属:地域創生学部地域創生学科地域産業コース 職位:准教授 学位:博士(工学)
研究室:県立広島大学広島キャンパス1550研究室
E-mail:uno@(@の後にを付けて送信ください)
研究内容:https://researchmap.jp/uno_puh/
研究室Web:http://mis.pu-hiroshima.ac.jp/
より実効性のあるプログラミング教育を実施するため,Web上で利用可能なプログラミング演習システムを開発し,実際の授業での運用と,それにより得られたデータの分析を行い,定量的な学習状況の把握を行っています。
プログラミング演習における学習者個別の演習状況の評価とその応用に関する研究,オンライン授業に特化したプログラミング演習システムの開発,Web上で利用可能なプログラミング演習システムのログデータを活用した演習状況の可視化システムの開発と運用,ARシステムを利用した図書館脱出ゲーム用Webアプリケーションの開発,スマートフォン対応のAR分子グラフィックス表示アプリケーションの開発
初学者のプログラミング演習において,学習者と指導者が直面する問題があります。これを解決するために,まず,プログラミング演習システムを開発することにより,初学者の自学習の障壁となる,学習環境の構築を不要としました。これはWebアプリとして開発したため,個々の学習者が行った演習について,ソースプログラムだけでなく,全ての操作,発生したエラー,ソースの変遷等の定量的データを,サーバ上のDBに記録?蓄積します。
実際の授業で蓄積されたデータ(1回の授業で約5万件)から,学習者の演習問題の進捗状況,タイピング数,よく出現するエラー等,可能な限り学習者の学習行動を定量的に分析することを可能としました。これにより,これまでは困難であった,学習者個別の学習の過程や理解度等を詳細に,かつ,リアルタイムに把握可能としました。
これをベースとし,授業中にリアルタイムに学習状況の取得?集計を行い,教授者のタブレットPCに通知し,演習指導の効率化を図るシステムや,蓄積された学習データの分析と進行中の授業の学習データから,ドロップアウトに繋がる成績不振兆候者をいち早く推定?検出することを目的とするシステムの開発を行っています。
私の研究室では,卒業研究の学生と共に,アプリや情報システムの開発を行っています。アプリを作ることは,これ自体が目的ではなく,社会や身の回りの問題を解決するための「手段」です。
例えば,私はプログラミングの授業を担当していますが,授業時間外の演習を行うことが不可欠です。しかし,プログラミングの演習を行うためには,大学のコンピュータ演習室か,家のパソコンに専門のソフトウェアを導入しないといけません。これはまだ専門の知識が少ない学生には大きなハードルとなっていました。
このような学生からの問題提起に対し,学生と共同で,Webブラウザ上で利用可能なプログラミング学習システムを開発しました。そして,これを実際の授業で活用しています。これにより,自学習の時間が増えた他,学生個人の学習データを細かに取得できるようになったため,学習の過程を評価することが可能になり,学生のやる気の向上が認められるようになりました。
また,新型コロナ拡大時にはオンライン授業になりましたが,このシステムにより通常の対面式と変わらずに授業を実施することができました。
このように,研究室で実践的な研究を行っていた卒業生の皆さんの多くは,県内?県外を問わず,IT企業のエンジニアや,一般企業の情報部門等で活躍しています。
本研究室では,県内のIT企業や自治体と共同で,Webシステムやマルチメディアアプリケーションの開発を行い,実際に運用を行ってきました。現在はプログラミング学習に関するシステムの開発と運用,そのデータの分析等を行っています。
プログラミング教育はSTEAM教育(Science?Technology?Engineering?Art?Mathematics)の中心に位置しており,小学校から必修化されています。大学などの教育機関だけでなく,民間企業からも教材やシステム?サービスなどが数多く提供されています。
現時点では本研究室の研究の範囲は,高等教育におけるプログラミング教育を主としています。これらによって得られた成果や知見などを,初等中等教育,民間企業でのプログラミング教育の実施に活かせればと考えています。
プログラミング,プログラミング教育,演習システム,Webアプリケーション,マルチメディア,分子グラフィックス