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作業療法学コースの授業,「発達障害治療学」を紹介します.
「発達障害治療学」は,3年生の前期に開講される「専門科目特有の科目」です.
学生は入学後,1,2年次に基礎となる「人間発達学」,「小児科学」,また「作業療法評価学Ⅱ(発達領域で用いられる評価)」を学びます. これらは人の発達,そしてこどもの疾患や障害と基本的な評価についての学習で,こどもと家族のための作業療法の基礎となります.しかし,こどもの疾患や障害は多岐に渡り,かつ,こどものライフステージは,胎児から成人になるまで環境は大きく変化しますし,そこで表れる課題も多様です.また,現在は少子化の影響もあり,大学生がこどもに関わる機会も少なく,こどもの発達をイメージしにくいように感じます.
授業では,胎児期から幼児までの発達を復習した後,運動器に障害があるこどもについて,演習を行いました.グループに分かれて,上肢切断,脳性麻痺(片麻痺,両麻痺,四肢麻痺),筋ジストロフィー,二分脊椎などの疾患があるお子さんを想定し,遊び,移動,買い物,学習,トイレの使用方法や更衣を行いました.そして,疾患によってこどもの作業にどのような影響があるか発表しました.
疾患別にグループワークを行ったことから,他のグループが発表した内容の復習を兼ねて,運動器に障害があるこどもの課題の一つである,「姿勢(ポジショニング)」を全体で確認しました.写真は,麻痺や疾患の影響で,姿勢が崩れる場合,骨盤がどのような位置にあるか,骨盤の位置によって,両手を協調して作業を行うことや,手の届く範囲がどのように違うか検討しました.まず解剖学で学んだ骨盤を触って,位置を確認します.
また,幼児期は床上で生活することが多いので,どのような姿勢で,どのような作業ができるか,どの位置がこどもにとってみやすいか確認しました.
教科書にも多様な知識が記載されていますが,実際に自身が経験すると,検討が深まります.学生には,演習を通してたくさん検討して欲しいと考えています.
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