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人間文化学専攻(修士課程)修了生で、現在、生命システム科学専攻(博士課程後期)に在学中の渡壁さんよりレポートが届きました。
私は、生命システム科学専攻 博士課程後期1年の大学院生です。現在は、食品学研究室でマガキの貯蔵時のにおいや菌叢の変化について研究しています。
修士課程は、本学の人間文化学専攻に所属し、調理科学研究室で日々研究を行っていました。その修士課程で取り組んだ研究の一部が、論文として、日本家政学会誌に掲載されました。
論文の標題
『元就公山口御下向之節饗応次第』および『身自鏡』からみる戦国期毛利氏の饗応献立の料理構成
この論文では、戦国期毛利氏の饗応献立について、『元就公山口御下向之節饗応次第』に記された6回の饗応献立と、『身自鏡』に記された季節の食材や調理法から検討を行いました。その結果、6回の献立はその構成が類似していること、当時の料理には季節に応じた設えや食材の塩の有無による調理法の工夫などがなされていることを明らかとしました。
当時の雑掌人が多くの料理をどのように準備していたのかを想像しながら、非常にワクワクした気持ちで研究に取り組んでいました。
現在は、科学と文化のどちらも探求できる研究者を目指し、成分分析などを中心に取り組んでいます。今後も研究に励みます。
2019年、饗応献立の再現に取り組んだ時の写真